
2026-09-10
顔のコケやたるみ、輪郭のボリューム不足を感じたとき、「ヒアルロン酸を何度も打ち続けることに疲れてしまった」「より自然で長持ちする注入治療を選びたい」と悩む方は少なくありません。そこで注目されているのが、自身のコラーゲン生成を促す長期持続型フィラー「エランセ(Ellansé)」です。
エランセはPCL(ポリカプロラクトン)という生体適合性ポリマーを主成分とし、注入直後のボリューム補正と長期的なハリ感の向上を両立できる治療として支持を集めています。本記事では、エランセの基本的な作用メカニズム、持続期間、価格が決まる要素やコストパフォーマンス、注意すべき副作用と失敗を防ぐ注入設計について、SEYEクリニックの視点を交えて詳しく解説します。
エランセは、PCL(ポリカプロラクトン)微粒子とCMC(カルボキシメチルセルロース)キャリアジェルで構成された、即時的なボリューム形成と自己組織再生を同時に促すフィラー型ブースターです。注入直後から輪郭を整えつつ、数か月にわたって自身のコラーゲン増生を長期的に誘導します。
美容医療におけるフィラー治療の多くは、ヒアルロン酸(HA)を用いて物理的にスペースを埋める手法が主流です。しかしヒアルロン酸は体内のヒアルロニダーゼによって徐々に分解され、通常半年から1年程度で元の状態へと戻っていきます。これに対してエランセは、手術用縫合糸など医療分野で長年使用されてきた安全性の高い生体分解性素材「PCL(ポリカプロラクトン)」の球状微粒子(マイクロスフィア)を、水溶性のCMC(カルボキシメチルセルロース)ジェルに均一に分散させた製剤です。
エランセの作用機序は、大きく2つの段階に分かれます。

• 第1段階(即時ボリューム形成):注入直後は、キャリアであるCMCジェルが物理的なスペースを確保し、凹みやボリューム不足を即時に持ち上げます。これにより、施術直後から目に見える輪郭補正効果が得られます。
• 第2段階(コラーゲン新生と長期維持):注入後数週間から数か月をかけてCMCジェルが徐々に体内に吸収される一方、残されたPCLマイクロスフィアが周囲の線維芽細胞を刺激します。注入後8〜12週頃から自己のコラーゲン線維がマイクロスフィアの周囲に緻密に生成され、自身の生体組織による持続的なハリ感と立体感が構築されていきます。
PCLマイクロスフィアは加水分解によって極めてゆっくりと水と二酸化炭素に分解され、最終的に完全に体外へ排出されます。異物が半永久的に残留するリスクを回避しながら、長期間にわたる組織支持力を発揮する点が大きな特徴です。
エランセにはPCLのポリマー鎖の長さに応じてラインナップが存在し、維持期間の設計が異なります。
• エランセM:持続期間の目安 約1〜2年
• エランセS:持続期間の目安 約2年
• エランセE:持続期間の目安 約3年
• エランセL:持続期間の目安 約4年
骨格の経年変化やたるみの進行度合い、部位ごとの可動性に合わせて適切なラインを選択することが、不自然さを生まずに長期の若々しさを維持するための鍵となります。
エランセは単に溝を埋めるだけでなく、こめかみ・額・頬・顎などの骨格構造を支え直し、長期的な肌のハリと自然な立体感を取り戻したい方に適した治療です。特に繰り返しのフィラー注入による不自然さやコスト負担を軽減したい場合に高い適性を発揮します。
カウンセリングの現場では、加齢に伴う構造的なボリュームロスに悩む方から多くの相談が寄せられます。エランセが特に適している代表的なお悩みプロファイルをご紹介します。
「1年ごとにヒアルロン酸を補充しているが、何度も通うのが手間に感じる」「徐々に顔が横に広がって重たくなってきた気がする」というお悩みです。エランセは自己コラーゲンによる自然な組織増生を促すため、水分を過剰に抱え込んで浮腫んだような質感になりにくく、1〜2年以上の持続が期待できるため通院頻度を抑えたい方に選ばれています。
加齢によって頭蓋骨や皮下脂肪が萎縮し、こめかみがくぼんで輪郭がひょうたん型になったり、前頬が痩せて疲れた印象に見えたりするケースです。エランセは深い層に注入することで、土台となる組織をしっかりと持ち上げ、やつれ感を自然にカバーします。
フェイスラインのたるみを糸リフトで引き上げつつ、中顔面のコケをエランセで補う複合アプローチを希望される方です。組織を引き上げる力と、萎縮したボリュームを復元する力を組み合わせることで、より立体的で引き締まった卵型のフェイスラインを目指すことができます。
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エランセの施術費用は、使用する製剤のライン(MやSなど)と必要本数(cc数)、注入部位の範囲や解剖学的難易度によって決定されます。単回の費用だけでなく、1年あたりの維持コストを比較することで適正な判断が可能になります。
美容医療の費用を検討する際、単に「1本の単価」だけを見るのではなく、その持続期間を踏まえた長期的なコストパフォーマンス(時間対効果・費用対効果)を考慮することが重要です。
1. 製剤のライン(持続年数):エランセM(約1〜2年維持)とエランセS(約2年維持)など、PCLの分子構造の違いによって製剤原価が異なるため、持続期間が長いラインほど1本あたりの価格設定が高くなる傾向があります。
2. 必要本数(注入量):こめかみ片側1本ずつ、頬全体で2〜3本など、治療範囲とボリュームロスの深さに応じて必要な総本数が変わります。無理に少ない量で広範囲を補おうとすると効果実感が乏しくなるため、事前診察での適切な見積もりが不可欠です。
3. 注入技術と安全管理体制:エランセは後述の通り「溶かすことができない」製剤であるため、正確な解剖学的知識とカニューレ操作技術が求められます。適切な層を見極め、十分な時間をかけて施術を行うクリニックの体制が費用に反映されます。
一般的なヒアルロン酸は持続期間が約1年程度であるため、状態を維持するためには毎年の再注入と施術料が必要です。一方、エランセMやSは1回の施術で1〜2年以上の形状維持とコラーゲン生成が期待できるため、数年スパンで計算した際、来院回数やトータルの費用負担が抑えられるケースも少なくありません。ご自身の予算やメンテナンス計画に合わせ、医師と相談の上で最適な選択を行うことが推奨されます。
エランセは即時ボリュームと長期コラーゲン増生を併せ持つ独自の立ち位置にあり、即効性重視のヒアルロン酸や肌質改善重視のスキンブースターとは目的が異なります。それぞれの特徴を理解し、お悩みに応じた使い分けが必要です。
美容クリニックで取り扱われる主要な注入製剤との違いを整理しました。
比較項目 | エランセ(Ellansé) | ヒアルロン酸(HA) | ジュベルックボリューム |
|---|---|---|---|
主成分 | PCL(ポリカプロラクトン)+CMC | 架橋ヒアルロン酸ナトリウム | PDLLA+非架橋ヒアルロン酸 |
作用のメカニズム | CMCによる即時形成+PCLによる自己コラーゲン生成誘導 | 親水性ゲルによる物理的な空間充填・保持 | マクロファージ刺激と線維芽細胞活性化による自己コラーゲン増生 |
持続期間 | 1〜2年+(製剤ラインにより最長4年) | 約6か月〜1年程度 | 約1年半〜2年(複数回施術推奨) |
注入直後の変化 | 即時ボリュームを実感 | 即時ボリュームを実感 | 直後は控えめ、1〜2か月かけて徐々に増生 |
溶解剤の有無 | なし(ヒアルロニダーゼで溶解不可) | あり(ヒアルロニダーゼで溶解可能) | なし(溶解不可) |
適した目的 | 頬・こめかみ・顎の長期的な構造補強、自然なハリ感 | 細かなデザイン調整、唇・涙袋、可逆性を重視する部位 | 自然でふんわりとしたボリュームアップ、全体的な肌のハリ改善 |
エランセは「すぐに凹みを改善したいが、ヒアルロン酸のように短期間で減ってしまうのは避けたい」「自分の組織自体を若々しく保ちたい」というニーズに非常に適しています。一方で、涙袋や唇のように皮膚が極めて薄く繊細な部位、あるいは仕上がりが気に入らなかった際に溶かして元に戻したい部位には、ヒアルロン酸が第一選択となります。

エランセの最大の注意点は「ヒアルロニダーゼで溶かすことができない」点であり、浅い層への過剰注入や不均一な配置によって生じる「しこり(結節)」を防ぐための適切な注入技術が不可欠です。ダウンタイムや副反応の経過を正しく把握しておく必要があります。
どのような医療行為にも一定のリスクが存在します。エランセを安全に受けるために把握しておくべきポイントを解説します。
PCLマイクロスフィアが皮膚の浅い真皮層や眼輪筋周囲などの薄い組織に高密度で注入されると、局所的に硬いしこり(結節)として触れる原因となります。エランセは分解酵素が存在しないため、一度生じた結節の除去は容易ではありません。
このリスクを防ぐため、当院では以下の原則を徹底しています。
• 適切な注入層の選択:皮膚の浅層は避け、骨膜上や皮下深層といった解剖学的に安全な層へ正確にアプローチします。
• 適正用量の厳守:一度に過剰な量を注入せず、組織のキャパシティに合わせた規定量を分散して注入します。
• 施術直後の丁寧なモールディング(マッサージ):カニューレを用いて均一に製剤を行き渡らせた後、組織になじませるマッサージを行い、微粒子の凝集を防ぎます。
施術時間は約20〜30分程度です。針穴やカニューレ挿入部に一時的な赤み、軽い腫れ、内出血(皮下出血)が生じる場合がありますが、通常2〜5日程度で自然に落ち着きます。注入後数日間は触れるとわずかな圧痛を感じることがありますが、組織の安定とともに治まります。
• 施術後24時間は、血流が急激に上昇する飲酒や喫煙をお控えください。
• 施術後1週間は、サウナ、チムジルバン、長時間の熱い入浴、激しい運動を避けてください。
• 施術部位への刺激の強い化粧品の使用や、強い力でのマッサージは1週間お控えください。
• 外出時はSPF50+以上の日焼け止めをこまめに塗布し、紫外線対策を徹底してください。
• 万が一、水ぶくれや強い腫れ、激しい痛みが72時間以上続く場合は、速やかに当院へご連絡ください。
• 妊娠中・授乳中の方、または直近に他のフィラーや脂肪移植、強力なピーリングの施術歴がある方は、事前の問診時に必ず医師へお申し出ください。
SEYEクリニックでは、単に凹みを平坦にするのではなく、顔全体の解剖学的構造と将来の加齢変化を見据えた立体的な注入プロトコルを採用しています。患者様一人ひとりの骨格と皮膚の厚みに応じた精密なアプローチを最優先に考えています。
江南に拠点を置くセイェクリニックでは、以下のこだわりを持ってエランセの施術を提供しています。
顔面の血管走行や神経の位置、筋肉の動きを熟知した当院の医師が、鈍針カニューレを用いて適切な深さへ丁寧に製剤を配置します。血管塞栓のリスクを最小限に抑え、組織の凹凸を作らない滑らかな仕上がりを追求しています。
エランセは注入後8〜12週を経て自己コラーゲンが生成され、徐々にハリと厚みが増していく特性を持っています。そのため、注入直後に100%パンパンに詰めるのではなく、コラーゲン増生の余白を見越した安全な注入量を綿密に設計します。これにより、数か月後も不自然に膨らみすぎることのない、自然な美しさを実現します。
当院で使用するエランセ製剤は、厳格な品質管理のもとで保管された正規品のみを取り扱っています。患者様の目の前で開封し、規定量を正確に使用することを徹底しています。
ヒアルロン酸は約半年〜1年で体内に吸収され、分解注射で溶かすことが可能です。一方エランセは、CMCジェルによる即時効果に加え、PCL成分が自身のコラーゲン生成を促すため1〜2年以上の長期持続が期待できます。ただし溶かす薬剤がないため、最初の注入設計が極めて重要です。
皮膚の浅すぎる層への注入や過剰な注入が行われると結節のリスクが生じます。SEYEクリニックでは、適切な深さ(骨膜上や皮下深層)への配置、適切な用量管理、注入直後の入念なマッサージを行うことで、結節のリスクを最小限に抑える注入を行っています。
PCLの重合度の違いにより持続期間が異なります。一般的にMは約1〜2年、Sは約2年、Eは約3年、Lは約4年が目安とされています。部位の可動性や将来のメンテナンス計画に合わせて医師が適切なラインをご提案します。
注入直後からCMCジェルによる即時的なボリュームアップと輪郭改善を実感していただけます。その後、CMCが吸収される過程を経て、注入後8〜12週頃から自己コラーゲンの生成によるハリや弾力の高まりが本格的に現れます。
エランセはヒアルロン酸とは異なり、ヒアルロニダーゼなどの酵素で溶かすことができません。時間の経過による自然分解を待つ必要があるため、不自然な過剰注入を避け、経験豊富な医師による慎重なデザインと注入が不可欠です。
はい、男性の患者様にも多くお受けいただいております。こめかみや頬のコケを補正して疲れた印象を改善したり、シャープで力強い顎先のラインを形成するなど、男性特有の骨格に合わせた自然なデザインが可能です。
妊娠中および授乳中の方への安全性は確立されていないため、当院では施術をお控えいただいております。時期をずらしてのご来院をご案内しております。
エランセは、即時的なボリューム形成と長期にわたる自己コラーゲン増生を両立できる優れたフィラー型ブースターです。1〜2年以上の長い持続期間と、自己組織による自然な仕上がりは、繰り返しのヒアルロン酸注入に負担を感じていた方にとって魅力的な選択肢となります。
しかし、溶かすことができない製剤だからこそ、安易な価格の安さだけで選ぶのではなく、医師の解剖学的知識、注入技術、そしてリスク管理体制が整ったクリニックを選ぶことが何よりも大切です。ご自身の骨格やお悩みにエランセが適しているかどうか、まずは丁寧なカウンセリングでご相談ください。
※効果には個人差があります。具体的な治療法はカウンセリング後に決定されます。
公式サイト内の【簡単相談予約】または【LINEで今すぐお問い合わせ】から、より詳細な情報をご確認いただけます。
本記事は、当院の医師の監修のもと、医療法および保健福祉部の医療広告ガイドラインを遵守して作成されています。
セイェクリニック
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